
英国式の紅茶テイスティングでは「ミルク」が必須って本当!? 英国式評価3つのポイント!
英国では紅茶をテイスティング評価する際に、必ずミルクを加えて評価しているって、本当?!
通常、紅茶のテイスティングでは「茶葉自体の香気や味、色などをチェック」します。そもそもテイスティングとは、買い付け目的、仕入れ目的、ブレンドする為に評価鑑定することです。
最初から、ミルクに合うかどうかまでは評価しません。
買い付けの為のテイスティングなら、まずは「今年のデキはどうか?」「この茶葉はどんなデキか?」が気になります。その次に、ミルクティー向けの茶葉が欲しいけど、どれかな?となるわけです。もしくは、ミルクティー向けの目ぼしい茶葉を選んで、その中から見つけ出します。
ウィズ・ミルクが当たり前の英国式の紅茶テイスティング!
しかし、英国式のティースティングは、茶葉の評価をする時に普通にミルクを加えたテイスティング方法を取り入れています。取り入れているというよりは、ウィズ・ミルクが当たり前のようです。
さすが、ミルク論争を130年間もしていた英国人。特にアッサム茶葉のテイスティングでは、当たり前のように普通にミルク付きで評価しているようですよ。(130年ミルク論争はコチラ→ティー・ウィズ・ミルク問題)
では、英国式・紅茶テイスティングの際のポイント3点をご紹介します。
■1.スキムミルク(脱脂粉乳)は欠かせない!
最初のポイントはスキムミルク!
英国式の紅茶テイスティングでは、スキムミルクを使っています。スキムミルクとは別名=脱脂粉乳です。脱脂粉乳とは、牛乳から水分を除いて粉末状にしたものです。
えっ?!脱脂粉乳を使うの???
私も最初は、ビックリしました。脱脂粉乳って戦後の学校給食などで使っていた、あの脱脂粉乳です!その世代の方から「当時の脱脂粉乳は好きになれない」とよく聞きます。でも、今の脱脂粉乳は品質も向上しているようですよ。
英国式テイスティングでは、ある一定量の脱脂粉乳を紅茶の入ったカップに入れ、飲んでいます。スキムミルクは、英国式のテイスティングでは欠かせないものとなっております。
■2.ミルク負けしない、ボディーの力強さ!
スキムミルクを入れて、何を評価しているのか?
まずは、紅茶そのものがミルク負けしてないかどうか?紅茶のボディー自体が力強いかどうか?ミルクを入れても、ビクともしない器のある紅茶なのかどうか?ということです。
ミルク=タンパク質に負けない強さがあるかどうかをチェックしています。
確かにミルク負けしないかどうかは、ミルクを入れてみないとわかりません。ミルクにこだわっている英国人が、テイスティングの段階で実際にミルク入りの紅茶で評価したいという気持ちが、分かるような気がします。
■3.水色(すいしょく)の明るさ!
ミルクを入れた時の水色(すいしょく)まで、評価の対象!
ミルク負けしないかどうかという味わいだけでなく、見た目の水色(すいしょく)まで気にしているようです。確かにミルクを入れると明るい色が、暗くなってしまう紅茶もあります。
英国式の紅茶テイスティングでは、ミルクを入れても紅茶特有の「明るい赤褐色を維持できているか」まで、評価の対象となります。食べ物・飲み物は見た目も大事というわけです。
難しくいうと、紅茶に含まれている紅茶ポリフェノールの成分との関係性を、目で確かめているということです。特にテアフラビンと言う成分が、水色(すいしょく)に影響を与えているようですよ。
■とにかく「ミルク」にこだわる、英国人!
いかがでしょうか?
130年間もの論争&ミルク入りのテイスティング。英国人の紅茶に対する情熱が、ストレートに伝わってきますね!
でも、この英国式評価の仕方は一理あると思います。
以前、アイスコーヒーを大きな布状のネルドリップで淹れている店舗に、お世話になったことがあります。自分で淹れたコーヒーの味をチェックする時に、カフェオレにして毎日飲んでいたことがあります。(ストレートで飲めなかったからです(笑))
面白いことに、ミルクを足して飲み続けていると「今日のアイスコーヒーは失敗だった」とか、微妙な味わいの変化が分かるんです!
英国式の紅茶テイスティングも同じです。いつもミルクティーにこだわっている方が、ミルクを入れて評価するのは当たり前なんですね。
ミルクティー=ティー・ウィズ・ミルク一つとっても、奥が深いのが紅茶の世界なんですね。
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